ys10's diary

読み読み書き書き。

明日の自分は自分が決める

  人生で初めて少女漫画なるものを買ってみました。一応少女漫画ではあるものの、キャッキャウフフな青春モノとは全く路線が違って、どちらかというとコミカル系、でも実はシリアス系な感じ。 

東京タラレバ娘(1) (KC KISS)

東京タラレバ娘(1) (KC KISS)

 

  行き遅れたアラサー女子を徹底的にフルボッコにする感じの内容です。行き遅れてしまったと実感のあるアラサー女子の方、読む際にはくれぐれもご注意を。。。

 

 30過ぎて、女子としての価値、世間からの需要が薄れてきたあたりでようやく焦りだすももう手遅れ、しかもこの期に及んで自分たちを”女子”と称し、行きつけの居酒屋で酒をあおりながら女子会という名の傷のなめあい。不毛極まる彼女達。それに女子会での酒の肴はもっぱら愚痴、慰めあい、そして”タラレバ”理想論で謎の結束を固める。ってかんじでしょうか。この漫画の登場人物を見ている限りでは。

 

 恐ろしいのは、最後のあとがきで、リアルに周囲にいるそういった人たちをモデルにしたお話とあったので、フィクションとは言い切れないあたりです。そういう悩みを抱えた女性が結構多いらしいのですが、なんせその悩みが重い。生涯一人で生きていく!という人を除いて、まだ大丈夫。。。と楽観視している人は、もしかすると予備軍かも知れないから、この漫画読んで頭打ち付けといたほうがいいかもしれない。

「まあなんとかなるっしょ!」って考えは危険信号かも。絵柄は非常にコミカルで、登場人物も個性豊かで作品自体普通に楽しくて面白おかしく描かれてるんですが。裏腹にテーマは結構シリアスでグサッとくる感じです。

 

 で、一応テーマはそういう”行き遅れ女子”たちに現実を突き付けるっていうもので、タイトルも「東京タラレバ娘」なのだけど、僕自身一概に笑って読んでられる内容ではなくて、当事者のような気がした。「東京タラレバ男子」もいるだろうし、別に東京でなくとも「タラレバ男子」「タラレバ女子」は世にたくさんいるのかも。

 

 一番まずいのは、失敗とリスクを避けて一向に行動しようしない人。少し離れた場外から渦中の当事者を非難してる人。そういう人ほど他人からの非難は恐れて、安全地帯からヤジばっかり飛ばしてる。いざ自分の番がきても「~したらするから!」「~できれば始めるから!」が口癖で結局行動は起こさない。気付けば自分は何も変わらないまま、以前自分が下に見ていた人たちは一生懸命もがいて欲しかったものを手に入れ、今や手の届かないところにいて、挽回しようにも手遅れって構図。

↑この野球の例えとか的確すぎる、、、

 

 こうはなりたくないでしょう(震え)プライドが先だってあとで手遅れになるなんて、後悔してもしきれないし、虚しすぎる。もし何かなりたいことや手に入れたいことがあるなら、バカに思われたり、恥さらしたりは上等ぐらいの姿勢で、ひたすら当事者で居続けるべし。明日の自分は自分しか決められないのだから。

 

 ともあれ、この漫画面白いので、何も考えずに読んでみてはいかがでしょう。少女漫画色々読んでみたさ。。。